日本では日本新薬と中外製薬が共同開発
スイスのF. ホフマン・ラ・ロシュ(以下「ロシュ社」)は、7月18日、糖鎖改変型タイプ2抗CD20モノクローナル抗体「オビヌツズマブ」の海外第3相臨床試験結果を発表した。
「オビヌツズマブ」は、日本国内においては日本新薬株式会社と中外製薬株式会社が共同開発している抗体。日本語での発表は、日本新薬が7月19日に行っている。
タンパク質CD20に結合
「オビヌツズマブ」は、幹細胞や形質細胞以外のB細胞上に発現するタンパク質CD20に結合するように設計された、改変型モノクローナル抗体。標的となるB細胞を、直接かつ体内の免疫系とともに攻撃して破壊する。
同剤は本年2月、濾胞性リンパ腫の患者においてRituxan含有レジメンで奏効しない患者や、MabThera/Rituxanによる治療後に再発した患者に対し、同剤併用後にGazyvaの単独投与を続ける治療法で、米国食品医薬品局より承認を取得している。
無増悪生存期間の延長は、未達
今回結果が発表された試験は、未治療のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫患者を対象として、「オビヌツズマブ」とCHOP療法の併用と、MabThera/RituxanとCHOP療法の併用を比較するもの。主要評価項目である無増悪生存期間の延長は、未達であったという。
日本語リリースを発表した日本新薬は、今後は低悪性度非ホジキンリンパ腫の適応の承認取得に向けた申請を行い、同剤の早期製品化を目指すとしている。

糖鎖改変型タイプ2抗CD20モノクローナル抗体オビヌツズマブの海外第3相臨床試験結果に関するお知らせ - 日本新薬株式会社
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/