ライセンス契約を締結している小野薬品が発表
小野薬品工業株式会社は、7月6日、ポルトガルのBIAL社が成人パーキンソン病患者の治療薬「ONGENTYS(一般名「opicapone」)」の承認を、欧州委員会より取得したことを発表した。
小野薬品は2013年4月、BIAL社とライセンス契約を締結し、同剤の日本における独占的開発・商業化権を取得している。
1日1回の服用で用いられる「ONGENTYS」
パーキンソン病は、神経変性の慢性および進行性疾患であり、脳内ドパミン神経細胞の変性による線条体ドパミン枯渇が特徴。疫学のエビデンスからは、遺伝子の脆弱性と環境因子間の相互作用が指摘されている。
「ONGENTYS」は、新規のカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ阻害剤。レボドパ/ドパ脱炭酸酵素阻害薬mp併用療法で症状が安定しない、運動症状の日内変動が認められる成人パーキンソン病患者における補助療法として、1日1回の服用で用いられる。
服薬利便性の向上に期待
今回の承認は、30カ国で900名以上の患者を対象とした大規模な包括的臨床開発プログラムの結果に基づくもの。同剤は1日1回服用において、患者および医師の総合評価において有意な改善が認められたという。
日本において同剤は、パーキンソン病患者を対象とした第2臨床試験が実施中。小野薬品は、患者の予後の改善および服薬利便性の向上が期待されるとしている。

欧州委員会、ONGENTYSをパーキンソン病患者に対する新規治療薬として承認 - 小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n16_0706.pdf