悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」
武田薬品工業株式会社は、7月7日、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」の自家造血幹細胞移植後のホジキンリンパ腫に対する地固め療法について、欧州委員会より承認を取得したと発表した。
無増悪生存期間が75%改善
リンパ腫は、リンパ系に由来するがんの総称。ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2つに大別される。ホジキンリンパ腫は、特徴的な類型の細胞であるReed-Sternberg細胞の存在によって、他のリンパ腫と区別される疾患。
今回の承認取得は、臨床第3相試験であるAETHERA試験における「アドセトリス」の成績に基づく形で行われた。同試験では、ホジキンリンパ腫の再発予防のために自家造血幹細胞移植の効果を持続させることを目的として、自家造血幹細胞移植後の地固め療法としてのアドセトリスの効果を検討。結果、無増悪生存期間が75%改善されたという。
新たな治療法、重要なマイルストン
なお今回の承認は、本年5月26日の欧州医薬品評価委員会からの承認推奨見解に沿ったもの。欧州委員会が承認したことにより「アドセトリス」は、同適応にてEU諸国の28ヵ国、ノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランドで承認されることとなる。
今回の承認取得について武田薬品は、既存の治療法が存在しないホジキンリンパ腫患者にとって「アドセトリス」は新たな治療法になるとして、重要なマイルストンであるとしている。

「アドセトリス」のホジキンリンパ腫に対する地固め療法に関する欧州での承認取得について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2016/