経口プロテアソーム阻害薬、承認取得なるか
武田薬品工業株式会社は、2016年7月4日、新規の経口プロテアソーム阻害薬、イキサゾミブクエン酸エステル(以下、イキサゾミブ)について、厚生労働省に対し、日本国内での製造販売承認を申請したと発表した。
多発性骨髄腫の新治療法
今回の申請は、国際共同臨床第3相試験、TOURMALINE-MM1の結果に基づくもので、本試験により、イキサゾミブ、レナリドミド、デキサメタゾンの3経口剤併用療法は、再発または難治性の多発性骨髄腫患者に対し、無憎悪生存期間を有意に延長し、かつ、管理可能な認容性および安全プロファイルを有する経口レジメンであることが示唆されている。
米国では、本試験の結果に基づき、2015年12月より販売が開始されている。
待ち望まれる日本国内での承認
今回の申請内容が承認されれば、日本で初めて、イキサゾミブ、レナリドミド、デキサメタゾンの経口3剤の併用療法が可能となる。
骨、免疫系、腎臓、赤血球数などに影響を与え、重大な健康障害を数多く引き起こすにもかかわらず、がんの中では希少なため、十分な研究開発の進行が得にくいとされていた、多発性骨髄腫の治療に大きな進歩をもたらすものであり、患者やその家族はもとより、医療関係者からも、1日も早い承認取得が期待されている。

武田薬品工業株式会社ニュースリリース
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