遺伝子検査「オンコタイプDX大腸がん検査」
国立研究開発法人国立がん研究センターと公立大学法人横浜市立大学、そしてジェノミック・ヘルス社らの共同研究グループは、6月24日、結腸がんの再発を予測する遺伝子検査の有用性を証明したことを明らかにした。
この証明は、結腸がんを切除した後の再発の可能性(再発リスク)を予測する遺伝子検査「オンコタイプDX大腸がん検査」の有用性についてのもの。再発リスクの予測が患者ごとに可能になり、リスクに応じた薬剤の選択が進むという。
患者ごとの再発リスクを予測する
がん切除後に投与される抗がん剤の中には、がん再発の防止には有効である反面、末梢神経障害などをもたらし、患者のQOLを損なう面もある。がんの個別化治療を進めていく上では、どの薬剤を用いるかが重要になる。患者ごとに再発リスクを予測できる方法があれば、事前に再発リスクの高低を知り、化学療法に用いる薬剤の種類を選択することが可能だ。
結腸がん用の「オンコタイプDX大腸がん検査」は、12個の遺伝子の発現量と独自のアルゴリズムに基づき、患者ごとの再発リスクを予測する遺伝子検査。海外の研究において、その有用性は報告されていた。
腫瘍の生物学的特性に特化した情報を得る
国立がん研究センターと横浜市大、そしてジェノミック・ヘルス社らが行った今回の研究では、「オンコタイプ DX検査」によって腫瘍の生物学的特性に特化した情報が得られることが検証された。同検査を使用することで、それぞれの患者に最適な治療計画の設定が容易になるとしている。

結腸がんの再発を予測する遺伝子検査の有用性を証明 - 国立研究開発法人国立がん研究センター
http://www.ncc.go.jp/jp/information/press