ブレークスルーセラピーに指定で申請へスピードアップ
2016年6月27日、米ブリストル・マイヤーズスクイブ社より、米国食品医薬品局(以下、FDA)が、切除不能な進行または再発の尿路上皮がんについて、オプジーボをブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定したことが発表された。
オプジーボはこれまでに、治療歴を有する再発または転移性頭頸部扁平上皮がん、自家造血幹細胞移植やブレンツキシマブベドチン治療が不応となったホジキンリンパ腫、治療歴を有する進行期悪性黒色腫、治療歴を有する非扁平上皮非小細胞肺がん、進行期または転移性腎細胞がんにおいて、FDAによるブレークスルーセラピー指定を受けており、今回で6つ目の指定となる。
日本では小野薬品により臨床試験中
オプジーボは、2014年7月に世界で初めて承認を取得した、PD-1免疫チェックポイント阻害剤で、日本では2015年9月に、根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として、小野薬品株式会社より販売された。
2011年に小野薬品株式会社とブリストル・マイヤーズスクイブ社は提携契約を締結し、その後2014年7月23日に、その契約内容を拡大し、複数のがん免疫療法薬の共同開発、販売促進等の戦略的提携関係を結んでいる。
2015年12月には、切除不能な進行、再発の非小細胞肺がんに対する承認も取得した。腎細胞がんおよびホジキンリンパ腫については承認申請済みであり、頭頸部がん、胃がん、食道がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、卵巣がん、尿路上皮がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験を実施中である。
日本での承認にも期待
ブリストル・マイヤーズスクイブ社は、今回の試験結果およびその他のサポートデータを元に、当局に承認申請をする考え。米国でいつ承認が下りるかは不明だが、承認が遅いと言われている日本で、米国に大きく後れを取らないことを祈りたい。

小野薬品株式会社新着情報
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n16_0628.pdf