特許保護期間を延長
オンコリスバイオファーマ株式会社は、2016年6月27日、OBP‐1101(テロメスキャンF35)が日本において特許査定を受領したことを発表した。
同社は、テロメスキャンF35をがんの体外検査薬として開発を進めており、2015年10月20日、がんの体外検査方法をカバーする日本特許が登録されたことを発表している。
今回の日本特許出願は新たにテロメスキャンF35のウイルス構造について特許査定を受けたもので、これで日本での特許保護期間が2032年2月まで延長された。
血中がん細胞を検出
テロメスキャンF35は、血中がん細胞(CTC)を特異的に検出する能力を高めた新規のがん検査用ウイルスである。
まず、感染効率を高めるため、テロメスキャン(OBP‐401)の基本構造をもつウイルス遺伝子配列にCD46蛋白結合モチーフを組み込み、次いで、正常な血球細胞での増殖を抑制するため、マイクロRNA(miR‐142‐3p)を組み込み、その結果、CTCの検出能力が向上した。
この技術は、悪性度の高い生きた血中のがん細胞を検出すると共に、そのがん細胞の遺伝子検査まで実現する可能性をもつ。同社は、国内外の研究機関や企業と共に開発を進め、がんの超早期発見、予後モニタリング、治療薬選択へとつながることを期待している。
なお、テロメスキャンF35の日本特許は国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所が出願し、同社は、全世界における独占的な実施権について同研究所の許諾を受けたものである。

オンコリスバイオファーマ株式会社 ニュースリリース
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