iPS細胞用培地と、研究用の三次元培養用培地
タカラバイオ株式会社は、6月16日、再生医療での使用に適したiPS細胞用培地「CellartisDEF-CS500 Xeno-Free GMP Grade Basal Medium」と、iPS細胞研究用の三次元培養用培地「CellartisDEF-CS500 Xeno-Free 3D Spheroid Culture Medium」の販売を、全世界で開始した。
人工多能性幹細胞、iPS細胞
iPS細胞は、体細胞に数種類の遺伝子を導入することなどによって、分化多能性が誘導された細胞。2006年、京都大学・山中伸弥教授らのグループによりこの現象が発見され、人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells)と名付けられた。
iPS細胞は、ES細胞とほぼ同等の分化多能性を示すことから、薬剤開発や種々の疾患の病態解明、また再生医療への応用が期待されている。iPS細胞を再生医療分野へ応用するためには、より安全性の高い条件で、長期間にわたり未分化能と自己複製能を維持しつつ大量に培養することが求められている。
感染リスクを低く抑え、安全な培養を可能に
「CellartisDEF-CS500 Xeno-Free GMP Grade Basal Medium」は、再生医療に使うことを想定して開発された培地。同製品は、動物およびヒト由来の成分を含まず、フィーダー細胞と呼ばれるマウスの細胞と共培養する必要もない。そのため、これらの成分に起因する感染リスクを低く抑え、安全な培養を可能にした。
「CellartisDEF-CS500 Xeno-Free 3D Spheroid Culture Medium」は、3Dスフェロイド懸濁培養に最適化したiPS細胞研究用の培地となっている。
(画像はプレスリリースより)

再生医療に適した安全性の高いiPS細胞用培地の販売開始 - タカラバイオ株式会社
http://www.takara-bio.co.jp/release/?p=3252