倍量の80mgを隔週投与
アッヴィ合同会社とエーザイ株式会社およびエーザイ子会社であるEAファーマ株式会社は、6月20日、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」について、クローン病に対する用法・用量の追加承認を取得したと発表した。
今回の追加承認は、同剤の40mg隔週投与で効果が減弱した中等症および重症のクローン病患者に対し、倍量の80mgを隔週投与する用法・用量を承認するもの。
患者数が増加傾向にあるクローン病
クローン病は、10歳代~20歳代の若年者に好発する炎症性腸疾患。消化管に潰瘍や炎症病変が発生し、長い経過の中で再燃・再発を繰り返す。患者数は増加傾向にあり、1976年には128人だったが、2013年には29799人にまで増加している。
「ヒュミラ」は日本において、関節リウマチや若年性特発性関節炎、中等症または重症の活動期にあるクローン病の寛解導入および維持療法などに係る効能・効果で、承認を取得している。これまで同剤のクローン病に対する用法・用量は通常、成人には初回に160mgを、初回投与2週間後に80mgを皮下注射し、初回投与4週間後以降は40mgを2週に1回投与するというものだった。
増量投与が求められていた
「ヒュミラ」によるクローン病の治療を継続するうち、効果の減弱が認められる患者の存在が判明。「長期寛解維持」をめざす治療法として、増量投与が求められていた。
今回の用法・用量の追加承認では、全国12施設で実施された国内臨床試験のデータが基礎となっている。試験では、効果減弱時において80mg隔週投与に増量した際の有効性が認められた。
アッヴィとエーザイおよびEAファーマは、引き続き「ヒュミラ」の適正使用の推進と情報提供に努めるとしている。

ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」のクローン病に対する用法・用量の追加承認を取得 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201645.html