スイス・アクテリオン社が販売
日本新薬株式会社は、6月15日、同社創製のIP受容体選択的作動薬「セレキシパグ」について、導出先であるスイス・アクテリオン社がドイツにて販売を開始したことを明らかにした。
日本新薬は2008年4月、アクテリオン社に対して同剤を導出。アクテリオン社は、同剤を肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬として、「Uptravi」の商品名で販売している。
経口投与可能なIP受容体選択的作動薬
「セレキシパグ」は、強力かつ経口投与可能なIP受容体選択的作動薬。IP受容体は、5つの主要なプロスタノイド受容体(IP、EP、DP、TP、FP)のうちの1つ。プロスタサイクリンはIP受容体を活性化し、血管拡張を誘導すると共に血管平滑筋の増殖を阻害する。
同剤の適応は、WHO機能分類2度から3度のPAH成人患者に対する長期治療。その有効性は、特発性および遺伝性PAH、結合組織病に伴うPAH、修復済み単純先天性心疾患に伴うPAHなどのPAH患者集団において示された。販売承認は、2016年5月12日、アクテリオン社が欧州委員会より取得している。
日本新薬はマイルストーンなどを受領
アクテリオン社と日本新薬は、2008年4月、全世界における独占提携契約を締結。同契約に基づきアクテリオン社は、日本を除く全世界における「セレキシパグ」の開発および販売について責任を持つことになっている。
日本新薬は同剤について、開発段階に応じたマイルストーン、販売マイルストーンおよび販売に対するロイヤルティを受領するとしている。

導出先による「セレキシパグ」 のドイツでの販売開始のお知らせ - 日本新薬株式会社
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/company