独占的な販売などのライセンス契約
生化学工業株式会社は、 6月15日、腰椎椎間板ヘルニア治療剤「SI-6603」の海外ライセンスに関する基本合意書を、スイスのフェリング・ファーマシューティカルズ社との間で締結したと発表した。
この基本合意は、同剤に関する米国を中心とした海外での独占的な販売などのライセンス契約締結を前提としたもの。
コンドリアーゼを利用した「SI-6603」
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板の中心部分にある髄核や外側の線維輪の一部が突出することにより、脊椎周辺の神経が圧迫され、痛みやしびれを引き起こす疾患。
「SI-6603」は、コンドリアーゼという酵素を利用した注射薬。コンドリアーゼは、髄核の構成成分であるグリコサミノグリカンを、特異的に分解する作用を持つ。同剤を椎間板内に直接投与することにより、グリコサミノグリカンを分解し髄核を縮小させ、神経への圧迫を軽減させる効果が期待されている。
米国での事業化を目指す
生化学工業は現在、日本・米国・欧州にて「SI-6603」の開発を進めている。米国では第3相臨床試験段階にあり、開発を速やかに進めることで潜在市場の大きい米国での事業化を目指すとしている。
生化学工業とフェリング・ファーマシューティカルズ社は、正式契約の締結の時期について、2017年3月期上期中を予定。正式契約の締結により生化学工業は、フェリング社から契約締結時一時金として500万米ドルを受け取るとしている。

腰椎椎間板ヘルニア治療剤 SI-6603 の海外におけるライセンスに関する基本合意書締結のお知らせ - 生化学工業株式会社
http://ir.seikagaku.co.jp/ja/news/news