最新技術による製造設備を2年以内に稼働
三菱ガス化学株式会社と日本化薬株式会社は、6月8日、バイオ後続品を含む抗体医薬品の国内製造を行う合弁会社「株式会社カルティベクス」を設立したと発表した。
新設されたカルティベクス社では、最新技術による抗体医薬品製造設備を2年以内に稼働させるとしている。
課題となっていた国内製造と安定供給
抗体医薬品を中心とするバイオ医薬品は、国内外の医薬品市場において現在、大きく伸長している。抗体医薬品は、従来の低分子医薬品に比べて、有効性と安全性に優れる点が多く、使用機会も増加傾向にある。
しかしその一方で抗体医薬品は、製造や開発に多大なコストがかかり高額であるため、患者個人および医療保険への負担が課題となっていた。また日本はバイオ医薬品の多くを輸入に頼っており、高品質バイオ医薬品の国内製造および安定供給体制整備は、大きな課題となっている。
バイオ後続品の普及に努める
三菱ガス化学および日本化薬は、両社の知識と経験を融合させた新社を設立し、バイオ後続品を含む抗体医薬品の製造および企画開発・受託事業を、本格的に展開する。生産の強化および製造技術の蓄積と進展を目指すと共に、日本におけるバイオ後続品の普及に努めるという。
両社は今後も、抗体医薬品をはじめとする高付加価値製品の拡充を図り、高品質な医薬品の安定供給と医療費の効率化を通じて社会に貢献するとしている。

抗体医薬品製造会社の設立について - 日本化薬株式会社
http://www.nipponkayaku.co.jp/information/