2015年7月に適応追加申請
帝人ファーマ株式会社は、5月23日、高尿酸血症・痛風治療剤「フェブリク錠」について厚生労働省より「がん化学療法に伴う高尿酸血症」に対する適応追加の承認を取得したと発表した。
同社はこの申請にあたり、化学療法を受ける悪性腫瘍患者を対象に同剤60mgの有効性や安全性を確認する臨床試験を実施。2015年7月に適応追加申請を行っていた。
新たな治療選択肢が求められていた
がん細胞が化学療法により急速かつ大量に崩壊すると、がん細胞内の核酸や電解質などが血中へ大量に放出される。核酸は分解・代謝されて尿酸となるため、結果的に大量の尿酸が血中に産生されることになり、高尿酸血症を引き起こす。重篤な疾患につながる場合もあり、がん化学療法を行う際には尿酸値の適切なコントロールが臨床的に重要となる。
日本では、「がん化学療法に伴う高尿酸血症」を適応症とする医薬品が尿酸分解酵素製剤の1製剤のみであったため、新たな治療選択肢が求められていた。そこで帝人ファーマは「フェブリク錠」の尿酸生成抑制効果に着目。第3相臨床試験を実施し、その結果を基に適応追加申請を行っていた。
患者のQOL向上に貢献
欧州において「フェブリク錠」は、2015年4月に「腫瘍崩壊症候群の中間リスク及び高リスクを有する造血器腫瘍患者における化学療法に伴う高尿酸血症」に対する適応追加承認を取得。グローバル展開が拡大しており、現在は117の国や地域において独占販売契約を締結し、そのうち57カ国で販売されている。
帝人ファーマは、医療現場への新たな尿酸降下療法の提供や「フェブリク錠」のグローバル展開に注力することで、患者のQOL向上に貢献するとしている。

「がん化学療法に伴う高尿酸血症」に対して 「フェブリク錠」 の適応追加承認を取得 - 帝人ファーマ株式会社
http://www.teijin-pharma.co.jp/information