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2025年05月17日(土)
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胃がんの新規抗がん物質を同定

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胃がんの新規抗がん物質を同定

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ゴルジ体を標的
2016年5月11日、がん研究会がん・旦慎吾副部長、大橋愛美主任研究助手、東京理科大学・椎名勇教授、エーザイ株式会社の共同研究チームは、新規ゴルジ体阻害物質M-COPAを用いて、MET陽性胃がんの治療実験に成功し、ゴルジ体阻害物質が新規抗がん剤として応用できる可能性を明らかにしたと発表した。

胃がん
背景
胃がんは、がんによる死亡のうち世界で3番目、日本では2番目に多いがん種であり、切除不能な進行胃がんに対する、効果的な治療法の開発が求められている。特に、進行胃がんの予後不良因子として知られるMET発現胃がんに対する、有効な治療法の開発が急がれている。

研究グループは、天然のカビ由来の半合成化合物であるM-COPA(2-メチルコプロフィリンアミド(AMF-26))が、動物を用いた治療実験で抗がん効果を示すこと、また、人工M-COPAの合成に成功し、天然物と同等のゴルジ阻害活性、抗がん作用を示すことを明らかにしてきた。

研究成果
研究グループはMETなどのRTKが、がん細胞表面に発現していることから、M-COPAによるゴルジ体機能阻害によりMETの表面発現を抑制できれば、METを過剰発現する胃がんの治療に応用可能であると考えて研究を進めた。

細胞増殖に対するM-COPAの感受性を調べた結果、MET増幅胃がん細胞で良好な感受性を示すことがわかった。また、MET陽性胃がん細胞株であるMKN-45をヌードマウスの皮下に移植し、M-COPAによる治療実験を行ったところ、腫瘍増殖を有意に抑制した。

さらに、M-COPAは、MET陽性胃がんだけでなく、RTKを発現する別の難治性胃がんに対しても同様な機序で抗がん効果を示した。今回の研究成果により、胃がん以外にも、EGFR遺伝子変異肺がんなど様々ながん種の、RTK依存がんに対する新たな治療アプローチとして、ゴルジ体阻害剤開発の加速化が期待される。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

がん研究所 プレスリリース
http://www.jfcr.or.jp/laboratory/news/4375.html


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