中外製薬が翻訳して発表
中外製薬株式会社は、5月9日、同社が戦略的アライアンスを締結しているスイスのロシュ社が、「Avastin」と「Tarceva」の併用療法について欧州医薬品委員会(CHMP)より承認勧告を受けた旨のプレスリリースを発表した。
同プレスリリースは、ロシュ社が4月29日に発表した英文プレスリリースを翻訳したもの。
「Avastin」と「Tarceva」
「Avastin」は、血管新生阻害剤を今日のがん治療の基本的な柱に位置付けさせた薬剤。欧州では進行期の乳がん・大腸がん・非小細胞肺がん・腎がん・卵巣がん・子宮頸がんについて、米国では大腸がん・非小細胞肺がん・腎がん・子宮頸がん・白金製剤抵抗性の再発卵巣がんについて、承認されている。
「Avastin」は、進行または転移性非小細胞肺がんの治療に用いる、1日1回経口投与の非化学療法剤。がんの増殖と成長に関わるタンパクである上皮増殖因子受容体(EGFR)を阻害する作用を持つ。米国ではアステラスファーマUSとジェネンテック社、日本では中外製薬、その他の国々ではロシュ社が開発と販売を行っている。
有力な治療選択肢を近く提供できる
今回ロシュ社が受領したのは、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行、転移性または再発非扁平上皮非小細胞肺がんの成人患者の1次治療における「Avastin」と「Tarceva」の併用療法についての承認勧告。
非小細胞肺がんは、肺がんのうち最も一般的なタイプの疾患。ロシュ社はこの承認勧告について、同疾患の患者に対する有力な治療選択肢を近く提供できることを示すものとしている。

ロシュ社のAvastinとTarcevaの併用療法についてCHMPが欧州承認を勧告 - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/