3800万米ドルの助成金を受領
武田薬品工業株式会社は、5月9日、発展途上国でのポリオ(急性灰白髄炎)根絶を支援すべくビル&メリンダ・ゲイツ財団と事業提携契約を締結したと発表した。
同契約に基づき武田薬品は、3800万米ドルの助成金を受領する。同社はこの助成により、セービン株不活化ポリオワクチンを70以上の発展途上国へ供給するとしている。
全ての子どもたちにワクチンを接種
ポリオは、障害が残り、死にも至りうる感染症。そのウイルスは神経系を侵し、数時間のうちに、不可逆的な麻痺を引き起こす。年齢に関係なく感染するが、主に感染の影響を受けるのは5歳以下の小児となる。
ポリオを根治させる治療法は、現在のところ存在しない。しかし、予防のための安全かつ有効なワクチンが存在する。そのためポリオを根絶する戦略は、感染が終息し世界からポリオが根絶するまで全ての子どもたちにワクチンを接種することで感染を予防することとなる。
5000万本のワクチンを入手可能な価格で供給
今回締結された提携契約に基づき、ビル&メリンダ・ゲイツ財団は武田薬品に対して、3800万米ドルの資金助成を行う。武田薬品はこの資金により、革新的なワクチン製造の基盤技術を強化。安全かつ有効なセービン株不活化ポリオワクチンの開発を進め、発展途上国に対して少なくとも年間5000万本のワクチンを入手可能な価格で供給する計画を立てている。
同社は、世界中の何億もの子供たちにワクチンを供給できる機会を得たことを、大変嬉しく思うとしている。

発展途上国でのポリオ根絶を支援するためビル&メリンダ・ゲイツ財団から助成金を受領 - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160509_7399.html