2型糖尿病を合併しない患者も登録
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社と日本イーライリリー株式会社は、4 月 27日、糖尿病治療薬「ジャディアンス(エンパグリフロジン)」の試験計画について発表を行った。
この発表は、両社それぞれの親会社が4月19日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。試験は、慢性心不全患者を対象とし、2型糖尿病を合併する慢性心不全患者のみならず、2型糖尿病を合併しない慢性心不全患者も登録する予定だという。
初めて心血管死のリスク低下を示した
心不全は、心臓が体中に十分な血液を送り出すことができない状態を指す。著しく高い罹患率と死亡率を伴うため、治療ニーズは非常に高い。糖尿病患者では多く見られるが、心不全患者全体の約3分の2は糖尿病を罹患していない。
「ジャディアンス」は、心血管死のリスク低下を示した初めての糖尿病治療薬。同剤は、心血管アウトカムに特化した試験において、心血管死のリスクを38%、心不全による入院のリスクを35%、それぞれ低下させた。
今回計画が発表された同剤の試験は、これらの結果から計画されるに至っている。
患者のニーズに応えるべく協力
「ジャディアンス」の試験計画を4月19日に発表したのは、ベーリンガーインゲルハイムとイーライリリー・アンド・カンパニー。
両社は、糖尿病領域におけるアライアンスを結び、同領域において大型製品に成長することが期待される治療薬候補化合物を中心に協働を行っている。今後も、糖尿病患者ケアへのコミットメントを示し、患者のニーズに応えるべく協力していくという。

慢性心不全患者を対象にジャディアンス(エンパグリフロジン)の試験計画を発表 - 日本イーライリリー株式会社
https://www.lilly.co.jp/_Assets/pdf/pressrelease/