イラリス、新たに3つの治療薬として
ノバルティスファーマ株式会社は25日、イラリス皮下注用150mgについて3つの効能追加の承認申請を行ったと発表した。
追加された効能について
今回の承認申請で、ノバルティスは新たに「家族性地中海熱」、「TNF受容体関連周期性症候群」、「メバロン酸キナーゼ欠損症/高IgD症候群」の3つに対するイラリスの効能・効果を追加する見通しである。
これら3つの疾患はすべて希少な遺伝性自己炎症疾患に位置づけられる病気であり、日常生活を送ることが困難なほどの高熱を伴う炎症発作が全身にみられる。周期性であり、炎症が発生する部位は多岐にわたり、これが繰り返し生じるとされる。
イラリスは、こうした炎症の原因となっているIL-1βに対する抗体であり、このIL-1βの活性化を妨げることで炎症を抑えることができるとされている。
より良い治療法の確立に向けて
ノバルティスによると、現在、上記の疾患に対しては経口抗炎症薬やコルチコステロイドが治療薬として用いられている。
だが、これらは解熱や発熱の軽減には効果があるものの、発作そのものを予防することはできない。家族性地中海熱に至っては、発作時に有効な治療法がなく、ステロイド剤や免疫抑制剤も効果がないということが判明している。
そのため、より症状をコントロールすることのできる治療法の確立が模索されている。

ノバルティスファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/