無憎悪生存期間において有意な延長
ファイザー株式会社は、米国ファイザー社の発表を受け、サイクリン依存性キナーゼ経口阻害薬『IBRANCE(一般名パルボシクリブ)』の第III相臨床試験において、治療中・治療後の進行を認めない「無憎悪生存期間」の有意な延長が認められたことを公表した。
レトロゾールとの併用で有用性
試験は、エストロゲン受容体要請・ヒト上皮成長因子受容体2陰性(ER+HER2-)の閉経後転移乳がんを対象に実施されたもの。非ステロイド性アロマターゼ阻害薬『レトロゾール』との併用により、プラセボと比較して有用性が認められた。
米国では25000名以上の患者に処方
『IBRANCE』は、2015年2月、ER+HER2-閉経後進行乳がんに対する初回内分泌療法として、米食品医薬品局(FDA)に初めて承認。2016年2月には閉経の有無を問わないHR+HER2-転移乳がんに対する治療薬としても承認されており、米国以外にも世界8か国で承認されている。
日本での開発に期待
米国ファイザー社では今後、レトロゾールとの併用における本承認へ向けた変更申請を行う予定としている。日本では詳細な適応症や申請時期は未定としているが、発売に向けた開発が待たれる。

ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/index.html