脳神経外科手術に対して
2016年4月27日、武田薬品工業株式会社は、手術用パッチ剤「TachoSil」(一般名:ヒトトロンビン/ヒトフィブリノゲン、以下「TachoSil」)について、欧州委員会より、「成人における脳神経外科手術後の脳脊髄液漏出予防に対する硬膜接着補助の効能」に関し、追加承認を得たことを発表した。
TachoSil
TachoSilは、迅速で確実な出血の管理及び組織接着を行うための手術用パッチ剤である。世界中の50か国以上で使用されており、今までに治療を受けた合計約500万人以上の臨床試験と市販後安全性データに基づき、臨床的な有効性・安全性が証明されている。
適応追加内容
TachoSilは、欧州で2004年6月に販売許可されていたが、今回の適応拡大によって、「成人における止血効果の改善あるいは完全な止血、組織接着、血管手術における縫合補助」、「脳神経外科手術後の脳脊髄液漏出予防に対する接着補助への使用」の2作用について承認された。
今回の適応追加は、頭蓋底手術を受けた726名を対象としたランダム化比較試験の結果に基づいており、標準的な処置群に対する、TachoSil群の術後の脳脊髄液漏出及び、関連する合併症の予防における有用性が示された。
脳神経外科手術後のTachoSil適応患者に対し、TachoSilを使用することにより、術後の脳脊髄液漏出リスクが減少し、術後感染症、脳損傷、脳腫脹などの脳脊髄液漏出に関連する重篤な術後合併症の予防が期待できる。

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160427_7390.html