提携先のフランスのセルヴィエ社が取得
大鵬薬品工業は、新規の経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤「LONSURF(R)」(日本での製品名:「ロンサーフ(R)配合錠T15・T20」)について、提携先であるフランスのセルヴィエ社が欧州委員会(EC)より、承認を取得したことを発表した。
同剤は大鵬薬品工業が創製・開発し、ライセンス契約のもと、セルヴィエ社にEU諸国での開発・販売権を許諾している。適応症は、「フルオロピリミジン療法、オキサリプラチン療法、イリノテカン療法や抗VEGF抗体療法、および抗EGFR抗体療法を含む既存治療の施行後、またはこれらの治療法が適応とならない、遠隔転移を有する成人の結腸・直腸癌」。
今回の承認取得は、RECOURSE試験の結果によって、LONSURF投与群はプラセボ投与群と比較して、進行・再発の結腸・直腸癌患者に生存期間の延長と死亡リスクの低下をもたらす可能性があるエビデンスが示されたことによるもの。
LONSURF(R)
LONSURF(R)は、経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合し、薬剤の効果を維持できるよう設計されており、フルオロピリミジンとは違った作用機序が備わっている。
FTDはDNAが複製される時にチミジンに代わってDNA鎖に取り込まれることで、DNAの機能障害を発生させ、抗腫瘍効果を発揮すると考えられている。また、TPI はFTDの分解に関わるチミジンホスホリラーゼ(TP)を阻害することで、FTDの血中濃度を維持する効果がある。

大鵬薬品工業ニュースリリース/共同通信PRワイヤー
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201604270207/