迅速かつ容易にRAS遺伝子変異を特定
シスメックス株式会社の子会社であるシスメックス アイノスティクス(以下「アイノスティクス」)は、4月6日、同社の転移性大腸がんの血中RAS遺伝子変異検査「OncoBEAM RAS CRCテスト」がCEマーク(欧州整合規格)を取得したと発表した。
同検査は、より迅速かつ容易にRAS遺伝子変異を特定するもの。
患者の身体的負担を軽減
アイノスティクスは2014年5月より、血中遺伝子検査技術による大腸がんコンパニオン診断薬開発に、ドイツのメルク社と共に取り組んでいる。開発された転移性大腸がんにおける血中RAS遺伝子変異検査「OncoBEAM RAS CRCテスト」は、研究用としてスペインとドイツの病院にて運用が開始されている。
血液を用いて行う同検査は、従来の生体検査より迅速かつ容易にRAS遺伝子変異を特定することが可能。検査における患者の身体的負担を軽減すると共に、転移性大腸がんの治療において迅速な治療法の決定に寄与することが予測されている。
臨床用として活用できる
今回「OncoBEAM RAS CRCテスト」が取得した「CEマーク」は、欧州経済域内において販売される特定の製品に対して取得が義務づけられる基準。この取得により同検査は、臨床用として活用できることとなる。
シスメックスグループは、今後も新たな血液検査の提供を通じて、がん治療領域における個別化医療の発展に貢献するとしている。

転移性大腸がんの血中RAS遺伝子変異検査がCEマーク(欧州整合規格)を取得~臨床での運用開始~ - シスメックス株式会社
http://www.sysmex.co.jp/corporate/news/2016/