変形性関節症への効果について有効性と安全性を検証
生化学工業株式会社は、2月3日、関節機能改善剤「SI-613」の国内第3相臨床試験を開始すると発表した。
同剤は、変形性関節症を適応症とする薬剤。同試験では、第2相試験において確認された同剤の変形性関節症への有用な効果について、有効性と安全性が検証される。
ヒアルロン酸と非ステロイド性抗炎症薬を化学結合
変形性関節症は、関節内の軟骨が摩耗することで関節組織が変性し、炎症や痛みが生じる疾患。発症には、加齢・肥満・外傷・過度な運動・遺伝的素因などの関連が考えられている。患者は、50歳代以上の男女、特に女性に多い。
「SI-613」は、生化学工業が独自に保有する薬剤結合技術を用いて、ヒアルロン酸と非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を化学結合した薬剤。ヒアルロン酸による関節機能改善効果に加えて、NSAIDの鎮痛・抗炎症作用を併せ持つ。
患者に貢献することを目指す
「SI-613」は、変形性関節症に見られる強い痛みや炎症を、速やかかつ長期間にわたり改善することが期待されている。また、注射剤として関節腔内に直接投与するため、全身血流への移行が少なく副作用も軽減できるという。
生化学工業は同剤を、日本のみならず米国を含めたグローバル展開を目指す製品として位置づけている。今後も同剤の開発を加速させ、患者に貢献することを目指すとしている。
(画像は生化学工業の公式ホームページより)

変形性関節症治療剤SI-613の日本における第3相臨床試験開始に関するお知らせ - 生化学工業株式会社
http://ir.seikagaku.co.jp/