開発・販売権は再び田辺三菱製薬へ帰属
田辺三菱製薬株式会社は、1月27日、同社が創出した自己免疫疾患治療剤「MT-1303」について、米国バイオジェン社との間で締結していたライセンス契約を終了したと発表した。
この契約終了に伴い、全世界における同剤の全ての適応症に関する開発・販売権は、再び田辺三菱製薬へ帰属することとなる。
2015年9月にライセンス契約を締結
田辺三菱製薬は、多発性硬化症・乾癬・クローン病・全身性エリテマトーデスを対象とする「MT-1303」の臨床試験を進めていた。国内外における同剤の開発加速化などを目指した同社は、2015年9月、同領域において実績を持つバイオジェン社とライセンス契約を締結している。
同契約により田辺三菱製薬は、日本およびアジアを除く全世界における「MT-1303」の開発・販売を独占的に行う権利を、バイオジェン社へ許諾。契約締結時一時金を受領すると共に、バイオジェン社が実施する国際共同治験への参画および米国での多発性硬化症を除く共同販促に関する権利を有していた。
バイオジェン社が開発中止を発表
しかし2016年10月、バイオジェン社は戦略上の理由により「MT-1303」の開発中止を発表。この決定を受けて両社は協議を行い、今回のライセンス契約終了に至っている。
田辺三菱製薬は引き続き、自社単独、または新たなパートナーと共に、「MT-1303」の開発を進めるとしている。
(画像は田辺三菱製薬の公式ホームページより)

自己免疫疾患治療剤MT-1303に関するバイオジェン社とのライセンス契約終了のお知らせ - 田辺三菱製薬株式会社
http://www.mt-pharma.co.jp/