デュシェンヌ型筋ジストロフィーが対象
日本新薬株式会社は、1月16日、同社の核酸医薬品「NS-065」「NCNP-01」が、米国食品医薬品局(FDA)よりオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けたと発表した。
「NS-065」「NCNP-01」は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を対象として、同社が米国にて開発を進めている薬剤。
有力な治療法が確立されていないDMD
DMDは、男児に発症する遺伝性筋疾患。同疾患では、ジストロフィンと呼ばれる筋肉細胞の骨組みを作るタンパク質の遺伝子に変異が起こり、正常なジストロフィンが作られなくなる。そのため、筋力が低下する。進行を遅らせるステロイド剤以外に有力な治療法は、未だ確立されていない。
「NS-065」「NCNP-01」は、モルフォリノ化合物で合成されたアンチセンス核酸医薬品。ジストロフィン遺伝子における一部の遺伝情報を読み飛ばすことで、筋機能を改善する効果が期待されている。
7年間の排他的先発販売権が付与された
米国のオーファンドラッグ指定は、同国内の患者数が20万人未満の希少疾患、または治療薬開発や販売にかかる費用の回収が困難と考えられる場合、指定の対象となる。同指定により「NS-065」「NCNP-01」は、7年間の排他的先発販売権が付与された。税制上の優遇措置も受けることが可能となっている。
日本新薬は、難病・希少疾患治療剤の開発へ積極的に取り組み、福音となる治療薬の一刻も早い製品化を目指すとしている。
(画像は日本新薬の公式ホームページより)

米国で開発中の核酸医薬品NS-065/NCNP-01、米国FDAよりオーファンドラッグ指定受理のお知らせ - 日本新薬株式会社
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/