レゴラフェニブが優先審査の指定
バイエル薬品株式会社は1月11日、ドイツ・バイエル社(以下、バイエル社)が米国食品医薬品局(FDA)から経口マルチキナーゼ阻害剤レゴラフェニブが優先審査の指定を受けたことを発表した。
レゴラフェニブは転移性大腸がんと切除不能や転移性消化管間質腫瘍を適応として米国を含む多くの国々で、既に製品名「スチバーカ(R)錠」として承認されている薬剤だ。
今回の優先審査は、バイエル社がレゴラフェニブの医薬品承認事項一部変更申請(sNDA)を行った切除不能な肝細胞がん(HCC)に対して行われ、標準審査が10ヶ月のところ、優先審査は6ヶ月をめどに審査完了の予定となる。
二次治療の選択肢として期待
バイエル社は承認申請に際し、国際共同、多施設、プラセボ対照第3臨床試験を実施。プラセボ群と比較した全生存期間は有意に延長が認められたとしている。
また、健康に関連した生活の質(HRQoL)はプラセボ群と変わらなかったという。この試験のデータは2016年6月に開催された第18回世界消化器官癌学会でも発表された。
HCCはがんの死因第2位とされており、発生率は毎年上昇している。バイエル社は、HCCの全身療法は唯一承認を得ている「ネクサバール(R)錠」があるが、レゴラフェニブが早期に二次治療の選択肢となるとしている。
(画像はバイエル薬品株式会社HPより)

バイエル薬品株式会社 ニュースリリース
http://byl.bayer.co.jp