世界初の脊髄性筋萎縮症治療薬
バイオジェン・ジャパン株式会社は、2016年12月26日、米食品医薬品局(FDA)が米バイオジェン社の脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬「SPINRAZA」を承認したことを発表した。
この発表は、米バイオジェン社の2016年12月23日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。この承認により同剤は、世界初のSMA治療薬となる。
アンチセンスオリゴヌクレオチド「SPINRAZA」
「SPINRAZA」は、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)であり、SMNタンパク質の欠損につながる染色体5qの変異により引き起こされるSMAの治療薬として設計された薬剤。
同剤は、SMN1とほぼ同一の遺伝子であるSMN2のスプライシングを変えるようデザインされており、完全に機能するSMNタンパク質の産生を増加させる。ASOは、標的RNAと結合して遺伝子発現を調節するようデザインされた短鎖の合成ヌクレオチド。このテクノロジーを活用することで同剤は、機能的SMNタンパク質の量を増やす可能性を備えている。
患者と関係者に新たな希望を提供できる医薬品
「SPINRAZA」の主要比較対照試験では、同剤の投与を受けた乳児期発症型SMA患者群が実薬投与を受けなかった患者群と比べ、臨床的に有意な運動機能の改善を達成。また同剤の投与を受けた患者の多くは、投与を受けなかった患者に比較して、より長期間の生存が認められたという。
米バイオジェン社は、「SPINRAZA」がSMA患者と関係者に新たな希望を提供できる医薬品であるとして、FDAが迅速に審査・承認したことに感謝している。
(画像はバイオジェン・ジャパンの公式ホームページより)

FDAがバイオジェンのSPINRAZAを承認 世界初の脊髄性筋萎縮症治療薬 - バイオジェン・ジャパン株式会社
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