成人関節リウマチを適応症として予定
日本イーライリリー株式会社は、12月21日、中等度から高度疾患活動性の成人関節リウマチ治療薬として「バリシチニブ」を承認するよう、欧州医薬品委員会が勧告したと発表した。
この発表は、米国イーライリリーが12月16日に発表したニュースリリースを翻訳したもの。「バリシチニブ」は、1剤以上の疾患修飾性抗リウマチ薬に効果不十分または忍容性が低い中等度から高度疾患活動性の成人関節リウマチを適応症として予定している薬剤。
新たな治療法に対するニーズが存在
関節リウマチは、関節の炎症および進行性損傷を特徴とした自己免疫疾患。
治療法としては現在、非ステロイド性抗炎症薬、メトトレキサートのような経口の従来型疾患修飾性抗リウマチ薬、生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬がある。しかし患者の多くは治療の目標や持続的寛解を達成しておらず、全人的ケアを向上する新たな治療法に対するニーズが存在している。
1日1回経口投与の選択的JAK1およびJAK2阻害剤
「バリシチニブ」は、1日1回経口投与の選択的JAK1およびJAK2阻害剤。JAK依存性サイトカインは、多くの炎症性および自己免疫疾患の病因と関連しており、JAK阻害剤は広範囲の炎症状態を示す疾患の治療に有益である可能性が示唆されている。
欧州医薬品委員会による承認勧告が行われた場合、通常は2・3ヵ月以内に欧州委員会が製造販売承認を判断することになる。
(画像は日本イーライリリーの公式ホームページより)

欧州医薬品委員会が、成人関節リウマチ治療薬としてバリシチニブの承認を勧告 - 日本イーライリリー株式会社
https://www.lilly.co.jp/