重篤なピーナッツアレルギー反応を緩和
アステラス製薬株式会社は、12月20日、同社が開発中のDNAワクチン「ASP0892」が、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定を取得したと発表した。
同ワクチンは、同社が米Immunomic Therapeutics社より導入し、重篤なピーナッツアレルギー反応の緩和を目的として開発しているもの。
アンメットメディカルニーズの高い疾患
ピーナッツアレルギーは、食物アレルギーのひとつであり、微量の摂取でも生命を脅かすアナフィラキシーを引き起こす可能性がある疾患。患者は、アレルゲンであるピーナッツを厳格に避け、偶発的に摂取した場合に備えて「エピネフリン」の自己注射を携帯するなどの対処が必要がある。
しかし、偶発的な摂取による重篤なアレルギー反応に対しては、現在承認されている治療法や予防方法は存在しない。そのため、アンメットメディカルニーズの高い疾患となっている。
新しい治療法の開発を促進
「ASP0892」は、LAMP-Vax技術を利用したDNAワクチン。ピーナッツアレルギーを対象とした安全性・忍容性・免疫応答を確認する第1相試験が、現在実施されている。FDAのファストトラック指定制度は、重篤な疾患やアンメットメディカルニーズの高い疾患に対して効果が期待される新薬やワクチンを、優先的に審査する制度。
アステラス製薬はこの指定について、新しい治療法の開発を促進するものであるとし、引き続きアンメットメディカルニーズに応えていくとしている。
(画像はアステラス製薬の公式ホームページより)

DNAワクチンASP0892:FDAよりファストトラック指定を取得 重篤なピーナッツアレルギー反応の緩和を目的として開発中 - アステラス製薬株式会社
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