慢性腎臓病に伴う貧血の治療薬
大塚製薬株式会社は、12月20日、腎性貧血治療薬「バダデュスタット」の開発および販売に係る協業契約を、米国アケビア社との間で締結したと発表した。
「バダデュスタット」は、慢性腎臓病に伴う貧血すなわち腎性貧血の、低酸素誘導性因子安定化剤。
安全な経口腎性貧血治療薬が求められている
腎性貧血は、米国において約180万人の患者が存在するとされている疾患。同疾患は、骨髄による赤血球の産生を促す重要なホルモンであるエリスロポエチンの産生が、腎臓において減少することが原因とみられている。治療せず放置すると、慢性腎臓病の症状悪化や死亡率増加をもたらすとされ、安全な経口腎性貧血治療薬が世界で求められている。
「バダデュスタット」は、慢性腎臓病に伴う経口貧血治療薬として第3相層試験が現在実施されている薬剤。低酸素誘導性因子の分解酵素である低酸素誘導性因子プロリル水酸化酵素を阻害することにより、エリスロポエチン転写因子である低酸素誘導性因子を安定化・調整し、赤血球の産生を高め、結果として酸素運搬を改善する。
アケビア社のリードプロダクト「バダデュスタット」
アケビア社は、マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置き、腎臓病患者へ革新的治療法を提供することに注力しているバイオ製薬企業。「バダデュスタット」は、同社のリードプロダクトとされる。
大塚製薬は今回の協業について、大塚製薬の循環器・腎臓領域にアケビア社の専門的技術による新たな治療薬が加わることが、患者への貢献につながるとしている。
(画像は大塚製薬の公式ホームページより)

米国におけるアケビア社による腎性貧血治療薬の共同開発・共同販売契約締結について - 大塚製薬株式会社
http://www.otsuka.co.jp/