膀胱がん領域において受理
英国本社のアストラゼネカは2016年12月9日に発信したプレスリリースで、アストラゼネカとグローバルバイオ医薬品研究開発部門のメディミューンが申請していた、PD-L1ヒトモノクローナル抗体(mAb)であるドゥルバルマブの初の生物学的製剤承認申請(BLA)を米国食品医薬品局(FDA)が受理し、優先審査品目に指定したとともに処方せん薬ユーザー・フィー法に基づく目標審査期間を2017年第2四半期までと設定したことを発表した。
申請は、プラチナ製剤をベースとする標準1次化学療法の治療中または治療後に病勢が進行した局所進行、及び転移性尿路上皮がん(UC)患者を対象として、Study1108の尿路上皮がんコホートの結果に基づき実施、ドゥルバルマブは2016年2月にFDAから画期的医薬品の指定を受けていた。
化学療法に頼らない治療の開発を進めていく
ドゥルバルマブの広範な開発プログラムの一環として、現在、転移性尿路上皮がん患者のファーストライン治療の可能性を検討する第3相試験であるDANUBE試験を実施中で、シスプラチンベースの化学療法の適格性に関わらず、ドゥルバルマブ単剤療法およびトレメリムマブ(CTLA-4 mAb)との併用療法を検討している。
ドゥルバルマブとトレメリムマブの併用は、第3相試験を実施中の非小細胞肺がん(NSCLC)、頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)において、また、第2相以前の試験を実施中の胃がん、膵臓がん、肝細胞がん(HCC)、及び血液がんに関しても検討され、アストラゼネカは30件を超える他のがん免疫療法薬と分子標的治療薬との併用に関するドゥルバルマブの臨床試験を実施している。
アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるショーン・ボーン氏は以下のように述べた。
ドゥルバルマブが尿路上皮がんにおいてBLAを受理したことは、依然として大きなアンメットメディカルニーズに直面している尿路上皮がんの患者さんの治療における重要な節目を意味します。同時に、アストラゼネカのがん免疫療法の開発におけるエキサイティングな進展も示しており、アストラゼネカは、今後も引き続き、臨床ベネフィットに基づくドゥルバルマブ単剤療法および併用療法双方の可能性を検討し、化学療法に頼らない治療の開発を進めていきます。
(アストラゼネカ株式会社のニュースリリースより引用)
(画像はアストラゼネカ株式会社のサイトより)

アストラゼネカ株式会社ニュースリリース
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