米国イーライリリーが12月8日に発表
日本イーライリリー株式会社は、12月13日、「ソラネズマブ」第3相臨床試験の結果発表についてのプレスリリースを発表した。
このプレスリリースは、米国イーライリリーが12月8日に発表したリリースを翻訳したもの。イーライリリー社は、同日、2016年アルツハイマー病臨床試験会議において、同試験の結果の詳細を発表している。
最終的には認知症に至るアルツハイマー病
アルツハイマー病は、脳内の変化により記憶などの認知機能に進行性の機能低下が生じ、最終的には認知症に至る疾患。アルツハイマー型認知症は認知症の最も頻度の高い疾患であり、認知症症例の60%~80%を占める。その患者数は、2030年には7500万人、2050年には1億3100万人に達するという。
「ソラネズマブ」は、イーライリリーが第3相臨床試験を行っているモノクローナル抗体。同社は現在、アルツハイマー病による軽度認知障害、プレクリニカル期アルツハイマー病、そして優性遺伝性アルツハイマー病に対する試験を実施している。
主要評価項目を達成しなかった
今回発表された結果は、軽度のアルツハイマー型認知症患者を対象とする「ソラネズマブ」第3相臨床試験のもの。同試験において同剤は、主要評価項目を達成しなかった。有効性を支持する傾向があったものの、治療群間差の程度はわずかなものだったという。
イーライリリーは、軽度のアルツハイマー型認知症を適応とした「ソラネズマブ」の承認申請は行わない予定としている。
(画像は日本イーライリリーの公式ホームページより)

イーライリリー社、ソラネズマブの第3相臨床試験の結果の詳細を発表 - 日本イーライリリー株式会社
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