英国特許の無効判決は控訴する予定
塩野義製薬株式会社は2016年11月28日のニュースリリースで、英国の特許裁判所において、アイセントレスの販売に関する特許権侵害などでMSD社と争っていた訴訟の判決が2016年11月25日に言い渡されたと発表した。
英国の特許裁判所は、MSD社の英国でのアイセントレス販売が塩野義製薬の保有する英国特許侵害に当たるとしたが、塩野義製薬の英国特許は、記載要件を満たさず無効であると判断した。
塩野義製薬は英国特許が有効であると考えているため、この判決を不服として控訴に向けた準備を進めていくとしている。
知的財産の侵害には万全な法的対応を図る
塩野義製薬は、ドイツで保有するHIVインテグラーゼ阻害薬に関する特許(DE60242459.3号)に基づき、アイセントレスをドイツで販売するMSD社及び欧州関連会社に対し、ドイツのデュッセルドルフ地方裁判所に対し、2015年8月17日に特許権侵害の訴訟を提起していた。
また、このドイツの訴訟に対して、アイセントレスを英国で販売するMSDの欧州関連会社は、塩野義製薬が英国で保有するHIVインテグラーゼ阻害薬に関する特許(UK60242459.3号)の無効訴訟を2015年8月25日に英国の特許裁判所に提起し、塩野義製薬はそれを受けて2016年5月16日に特許権侵害の反訴を提起していた。
争っている特許は、ヴィーブ社が世界各国で製造、販売しているHIVインテグラーゼ阻害薬テビケイを保護する特許とは関係のない、塩野義製薬が単独で保有する特許となっている。

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http://www.shionogi.co.jp/塩野義製薬株式会社
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