各社対策を講じるも、偽造品の流通減らず
国内でED(勃起不全)治療薬を製造・販売している、ファイザー株式会社、バイエル薬品株式会社、日本新薬株式会社、日本イーライリリー株式会社の4社は、ED治療薬の鑑定調査を実施し、11月22日に結果を公表した。
4社で製造販売しているバイアグラ、レビトラ、シアリスについては、これまでも各社で偽造医薬品の輸入差し止めや、警察による偽造医薬品販売業者摘発への協力などの対策を行ってきたが、いまだに多くの偽造品が流通し、健康被害と経済被害が懸念され続けている。
今回の調査は2009年以来となり、偽造医薬品の注意喚起を目的に、日本およびタイの販売サイトからED治療薬を購入し、真正品と偽造品の鑑定さらに含有成分の分析を行ったもの。
タイをターゲットにしたのは、日本人がタイで偽造ED治療薬を購入している事例が多いなどの理由による。
偽造品は、先発のED治療薬に外見が酷似
今回の調査でネットにより入手したED治療薬を鑑定したところ、国内外の合計で約4割が偽造品であることが判明。国内発注分で約4割(35.6%)、タイでの発注分では約5割(48.0%)が偽造品だった。
偽造品の成分分析結果や品質はさまざまで、有効成分含有量が承認用量を超過、不足、または全く含まれていないもの、他の成分あるいは複数の不純物が含まれるものを確認したとしている。
国内で承認されているED治療薬は、3種類の先発品とジェネリック。調査では、偽造品の外見が先発品に酷似しているものが多いことがわかり、ネット上で「本物」「海外製のジェネリック医薬品で」などと偽って販売されているので注意が必要という。
(画像はプレスリリースより)

ファイザー株式会社 ニュースリリース
http://www.pfizer.co.jp/