Actemra(R)/RoActemraを使用した巨細胞性動脈炎の臨床試験の結果を発表
中外製薬株式会社は11月14日、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているF.ホフマン.ラ.ロシュ社(以下、ロシュ社)が、行ったActemra(R)/RoActemraを使用した巨細胞性動脈炎(以下、GCA)の臨床試験の結果を発表したことを公表した。
GCAは大動脈やその主要な部分に起こる肉芽腫性動脈炎で、50歳以上の人に多く発症する疾病で倦怠感や発熱などの症状が現れる。
中でも顕著であるのがGCAの患者の30%以上がリウマチ性多発筋痛症を発症し、また、反対にリウマチ性多発筋痛症の患者の10%以上がGCAを合併すると言われており、治療方法は基本的に副腎皮質ステロイドホルモンが使用されている。
新たな治療方法になると期待
今回、ロシュ社が発表した第3相臨床試験はステロイド単独投与との比較試験で、自社のActemra(R)/RoActemraとの併用投与と比べたところ、単独投与では持続的寛解が14%であったのに対し、併用投与では56%であったとしている。
ステロイド剤は、長期服用すると副腎皮質からのステロイドホルモンが分泌されなくなるために、少しずつ減らしていく必要がある薬剤だ。
ロシュ社はこの結果を基に各局の規制当局に提出する予定で、承認されればこれまでのGCAの治療方法を変える可能性があるとしている。

中外製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.chugai-pharm.co.jp/