完全ヒト抗体KRN23の第3相臨床試験を開始
協和発酵キリン株式会社(以下、協和発酵キリン)は10月26日、開発中の完全ヒト抗体KRN23(以下、KRN23)の第3相臨床試験を開始したと発表した。
KRN23は協和発酵キリンとウルトラジェニックス・ファーマシューティカルズ(以下、ウルトラジェニックス)が共同で開発、販売のライセンス契約をしている薬だ。
ウルトラジェニックスは2010年に設立されたバイオテクノロジー企業で、レアな疾病に注目し開発を行っている企業で、このKRN23がその最初の薬剤となる。
同時進行で腫瘍性骨軟化症の臨床試験も
KRN23は小児X染色体遺伝性低りん血症(以下、XLH)を対象とした薬剤で、9月20日には第2相臨床試験の良好な中間成績が発表されている。
第2相臨床試験では36名の患者に、KRN23を64週間投与したところ、対象の全ての患者に血清リン濃度の改善が認められていた。
今回行われる試験は、XLHの標準治療方法である経口リン製剤とビタミンD剤との比較試験で、米国、EU、カナダ、日本、韓国で実施される。
1歳~12歳の60人の患者を対象に行われ、試験開始後40週目に画像所見の変化や安全性などを評価するという。
また、KRN23は腫瘍性骨軟化症の治療薬としても臨床試験を行っているとしている。

協和発酵キリン株式会社 ニュースリリース
http://www.kyowa-kirin.co.jp/