興和が解約を申し出たため
ナノキャリア株式会社は、10月21日、エピルビシンミセル「NC-6300」の開発を興和株式会社より承継するとを表明した。
この承継は、同剤の全世界における独占的な製造・販売のライセンスおよび共同開発契約について、興和が解約を申し出たため。
強力な抗腫瘍効果が期待
「NC-6300」は、エピルビシンを内包したミセル化ナノ粒子製剤。エピルビシンは、世界的に幅広く使用されているアントラサイクリン系の抗がん剤。その特性により、エピルビシンの有する心毒性の軽減が期待されている。
また同剤は、pH応答性薬物放出システムを採用。腫瘍細胞内でのエピルビシン放出量を向上し、既存のエピルビシンに比して強力な抗腫瘍効果が期待されている。
ナノキャリアが継続して開発
ナノキャリアと興和は、2011年9月26日、「NC-6300」の全世界における独占的な製造・販売のライセンスおよび共同開発契約を締結した。今回解約されるのは、この契約。興和は、グローバル戦略を進行させる中で欧米を中心とした開発を先行させると決定し、開発品目の優先順位変更を図ったという。
今後「NC-6300」の開発は、ナノキャリアが継続して進める。

興和株式会社とのNC-6300のライセンスおよび共同開発契約について - ナノキャリア株式会社
http://pdf.irpocket.com/C4571/xAmX/Iq4E/eMlY.pdf