難しい百日咳の早期診断を可能に
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社は、10月21日、百日咳抗体測定キット「ノバグノスト 百日咳/IgM」および「ノバグノスト 百日咳/IgA」の販売を開始した。
同キットは、難しいとされてきた百日咳の早期診断を可能にしたというもの。
重症化しやすい乳幼児への感染が問題
百日咳は、百日咳菌という細菌による急性呼吸器感染症。発生は1年を通じて起こり、患者の咳やくしゃみなど飛沫に含まれる細菌によって感染する。
同疾患は、7~10日程度の潜伏期間を経た後に風邪症状が現れ、徐々に咳が強くなって痰が出るのが特徴。激しい咳は徐々におさまるが、治療をしない場合は発症から回復まで数週間以上を必要とする。
成人の場合、咳は長期間続くものの比較的軽い症状で経過することが多く、放置されやすい傾向がある。そのため、重症化しやすい乳幼児へと感染を広げてしまうことが問題となっている。
ワクチンの影響を受けないキット
今回発売された「ノバグノスト 百日咳/IgM」と「ノバグノスト 百日咳/IgA」は、1回の検査で感染初期に発現するIgG抗体を測定できる血液検査。
IgG抗体検査はワクチンの影響を受けるため、確定診断には2週間の間隔をあけて2回検査を行うことが原則必要だったが、同キットはワクチンの影響を受けない。そのため、百日咳の早期診断を可能にしている。
(画像はプレスリリースより)

「ノバグノスト 百日咳/IgM」「ノバグノスト 百日咳/IgA」の販売開始 - シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
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