ALK+転移性非小細胞肺がん治療薬
ノバルティス ファーマ株式会社は、10月24日、ALK融合遺伝子陽性(ALK+)の転移性非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬「ジカディア」が、第2相試験において18カ月を超える無増悪生存期間を示したと発表した。
この発表は、スイスのノバルティスが10月9日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。
異常な「融合タンパク質」を産生するALK
「ジカディア」は、経口の選択的未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤。ALKは、NSCLCなどのがんにおいて、他の遺伝子と融合して特定の腫瘍の増殖を促進する異常な「融合タンパク質」を産生することがある。
同剤はEUにおいて、これまでに「クリゾチニブ」による治療を受けたことのあるALK陽性進行性NSCLC成人患者の治療に対し、条件付き承認が認められた。また米国では、「クリゾチニブ」による治療後に疾患が進行したか、「クリゾチニブ」不耐容のALK陽性転移性NSCLC患者の治療薬として迅速承認が認められている。
「ジカディア」の有効性調査に注力
「ジカディア」の第2相試験は、ALK+NSCLC患者を対象として実施され、化学療法後における最初のALK阻害剤として同剤が投与された。結果、患者の無増悪生存期間の中央値は18.4カ月となっている。
ノバルティスは、ALK+NSCLC患者における「ジカディア」の有効性調査に注力しており、2016年第4四半期には第3相試験の重要データも取得する見込みとしている。

ALK+NSCLC治療薬「ジカディア」、第2相試験において18カ月を超える無増悪生存期間を示す - ノバルティス ファーマ株式会社
http://www.novartis.co.jp/news/2016/pr20161024_02.html