初めての肯定的な結果
ファイザー株式会社は、10月19日、米国ファイザー社が公表した経口がん治療薬「スーテント」の第3相試験に関するプレスリリースを翻訳して発表した。
米国ファイザー社のリリースは、10月10日に発表されたもの。「スーテント」は、腎切除後の無病生存期間を延長し、腎細胞がんを対象とした術後補助療法において初めての肯定的な結果を示したという。
経口マルチキナーゼ阻害剤「スーテント」
「スーテント」は、腫瘍増殖と血管新生に関与する複数の受容体チロシンキナーゼを選択的に阻害する、経口マルチキナーゼ阻害剤。
血管内皮成長因子受容体(VEGFR)と血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)は、多くのタイプの固形腫瘍において発現する。また、腫瘍の成長に大きく関わる血管新生において、重要な役割を果たすと考えられている。
「スーテント」は、このVEGFRとPDGFRを重要な標的とする。加えて、KITやFLT3、RETなど腫瘍の成長にとって欠かせないその他の標的も、スーテントによって阻害される。
無病生存期間をプラセボ比で1年以上延長
米国ファイザー社は、術後補助療法治療薬としての「スーテント」を検証するための第3相臨床試験を実施。同剤は、腎細胞がんの外科的切除後に高再発リスクを抱える患者において、無病生存期間をプラセボ比で1年以上延長したという。
「スーテント」は、2006年に進行腎細胞がんの治療薬として米国で初めて承認され、現在は119か国で承認されている。

ファイザー社のスーテント、腎細胞がんを対象とした術後補助療法において初めての肯定的な結果を示す - ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/