有効性の可能性を裏付けるデータ
バイオジェン・ジャパン株式会社は、10月13日、米バイオジェン社が発表した脊髄性筋萎縮症の治療薬候補「ヌシネルセン」に関するプレスリリースを、日本語に翻訳して公表した。
このリリースは、「ヌシネルセン」が持つ有効性の可能性を裏付けるデータを、米バイオジェン社が国際筋研究会議で発表したことについてのもの。原文は、現地時間10月8日に発表されている。
病態修飾療法剤「ヌシネルセン」
脊髄性筋萎縮症は、脊髄および下位脳幹における運動ニューロンの欠損が特徴であり、重篤で進行性の筋萎縮や筋無力を引き起こす。同疾患は、SMN1(Survival Motor Neuron 1)遺伝子の欠落または欠損により、運動ニューロン維持に必要なSMNタンパク質を十分に産生することができない。疾患の重篤度は、SMNタンパク質の量と相関関係があるとされている。
「ヌシネルセン」は、脊髄性筋萎縮症の治療薬として開発中の病態修飾療法剤。同剤はアンチセンスオリゴヌクレオチドであり、SMN1とほぼ同一の遺伝子であるSMN2のスプライシングを変えるようデザインされている。
好ましい安全性プロファイルが示された
今回米バイオジェン社が発表したデータは、乳児期発症型の脊髄性筋萎縮症患者を対象として実施された第3相試験の中間解析で得られたもの。同試験では、有害事象を伴わない好ましい安全性プロファイルが示され、同剤の発症前の乳児における有効性を示されたとしている。
なおデータの発表は、スペインのグラナダで開催された2016年国際筋研究会議にて行われている。

脊髄性筋萎縮症の治療薬候補ヌシネルセンの有効性の可能性を裏付けるデータを発表 - バイオジェン・ジャパン株式会社
https://www.biogen.co.jp/