適応取得を目的とするもの
第一三共株式会社は、10月12日、抗がん剤「キザルチニブ」について、グローバル第3相臨床試験(QuANTUM-First試験)を開始したと発表した。
同試験は、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病の一次治療について、適応取得を目的とするもの。
全ての白血病において最も低い生存率
急性骨髄性白血病は、悪性の白血球が増殖し、正常な血液細胞の生産を阻害される疾患。急性白血病の中で最も一般的な疾患であり、白血病の約33%を占める。同疾患の5年生存率は約26%だが、これは全ての白血病において最も低い生存率となっている。
加えて、急性骨髄性白血病患者の約30%では、FLT3-ITDと呼ばれる遺伝子の変異が起こる。同疾患の患者は化学療法剤で治療されているがし、FLT3-ITD変異を有する患者は変異のない患者と比べ、再発率が高く生存期間が短い。
有効性と安全性を評価
今回開始された「キザルチニブ」グローバル第3相臨床試験は、多施設共同・無作為化・プラセボ対照二重盲検比較試験として実施されるもの。FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病患者に対して、標準治療との併用療法および維持療法における「キザルチニブ」の有効性と安全性が評価される。
同試験では、米州・欧州・アジアなどにおける18歳から75歳迄の500人以上の患者が登録される予定。

キザルチニブの急性骨髄性白血病一次治療の第3相臨床試験開始について - 第一三共株式会社
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006528.html