血中セロトニン濃度が新規バイオマーカーに
東北大学は10月11日、東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野の下川宏明教授の研究グループが、「微小血管狭心症」のバイオマーカーを世界で初めて同定したことを発表した。
同疾患は診断が困難なことから見逃されることもあり、これまで治療の重要性が認識されてきたが、下川教授の研究グループによって、血中セロトニン濃度が新たなバイオマーカーとなることが明らかになった。
「微小血管狭心症」は、心電図検査や心臓カテーテル検査などでは異常診断が難しく、また、閉経後の女性に多く発症することが知られている。
病態の解明、治療薬の開発に期待つなげる
セロトニンは強力な血管収縮作動作用と血小板凝集作用を有する血管作動物質として古くから知られてきたが、今回下川教授の研究グループが改めて着目し、大きな成果につなげたもの。
東北大学大学院医学系研究科は今回の研究成果に対して、ニュースリリースで次のようにコメントを発表している。
「血漿セロトニン濃度が微小血管狭心症の新たなバイオマーカーになることを世界で初めて明らかにした重要な報告です。微小血管狭心症は見逃されることもある診断が難しい疾患ですが、血漿セロトニン濃度という新たなバイオマーカーの発見によって診断能が向上し、さらなる病態の解明、至適な治療薬の開発につながる事が期待されます」
(画像はプレスリリースより)

東北大学 プレスリリース
http://www.tohoku.ac.jp/