新たなドラッグリポジション
東京大学トランス・リサーチ・イニシアティブ機構(以下、TR機構)は、10月11日、製薬企業と連携し、開発中止化合物を有効活用する『ドラッグ・リダイレクションプログラム』を立ち上げることを発表した。
概要
製薬企業から臨床段階で中止された化合物のリストを入手し、その中から東大の研究者が選択した化合物の提供を受け(創薬)研究に活用する。
特に稀少疾患を中心とした新薬の開発が加速されることに期待される。また、将来的に学外の研究機関の参加を視野に入れており、日本全体のイノベーションの進展に貢献できる。
このプログラムのユニークな点は、大学発のプログラムであること、企業で活用されない化合物を生き返らせるプログラムであること、アンメットニーズにいち早く新規医薬品をとどけることが可能となる。
企業は自身の研究成果の更なる活用に繋がり、大学も研究者に恒常的に化合物を提供できることにより、新規医薬品がより早く、より多く開発されることが期待される。
また、研究者を東大からこのプログラムに賛同する他の大学・研究機関に広げることで、より広範な研究者の参加が可能となり、成果の加速も期待できる。

TR機構 プレスリリース
http://www.u-tokyo.ac.jp/content/400045472.pdf