企業主導大規模臨床研究を開始
第一三共株式会社(以下、第一三共)は10月3日、非弁膜症性心房細動を有する後期高齢者を対象とした企業主導大規模臨床研究を開始したことを発表した。
対象となるのは非弁膜症性心房細動を有する75歳以上の後期高齢者で、30,000人を2年間追跡する観察研究である。
また、第一三共は、リクシアナの臨床研究プログラムを継続的に行っており、完了・継続・計画中のものを合わせると10万人以上の患者が参加すると見込んでいる。
今回の観察研究は、第一三共の製品リクシアナを含む直接経口抗凝固薬(以下、DOAC)の適切な使用方法を明確にすることと、抗凝固療法の実態と予後を分析することが目的であるとしている。
治療の向上を目指す
現在、心房細動は、65歳以上の20~30人に1人に疑いがあるとされ、また男性においては10人に1人の割合になるという。また、心房細動は脳梗塞のリスクが高く、抗凝固療法が一般的な治療となっている。
抗凝固療法としてワルファリンが主に用いられてきたが、新しくプラザキサ、イグザレルト、リクシアナ、エリキュースが使用可能となり、ワルファリンよりも副作用が少ないと言われている。
第一三共はこの研究を通じて高齢者の非弁膜症性心房細動患者の治療の向上につなげたいとしている。

第一三共株式会社 ニュースリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006519.html