患者のSOS通知から現在地を確認
エーザイ株式会社は9月28日、てんかんを持つ人と家族を支援するスマートフォン・アプリ 「EMILY(エミリー)」を、同日国内で提供開始すると発表した。
同アプリはてんかんを持つ人や家族だけではなく、幅広い人々に利用してもらうことで、てんかんを支援するコミュニティーづくりを目指すもので、誰でも無料でダウンロードが可能。
「EMILY」に日々の服薬や発作の状況を記録すると、データをレポート化することができ、かかりつけ医に正確な情報を伝えるために活用できる。また、服薬アラームを家族や親しい人と共有し、飲み忘れ防止のコミュニケーションとしても役立つ。
さらにSOS機能が搭載されていて、発作などの緊急時にスマートフォン画面のボタンを押すだけで、あらかじめ登録された家族や親しい人にSOSが通知される。
SOS通知は、アプリをインストールしている支援者のうち500メートル範囲内にいる人にも送られ、SOSを受け取った家族や支援者が応答すると、発信者の現在位置を確認することができる。
一般にも広く普及していくことに期待
「EMILY」の監修者である新宿神経クリニック院長の渡辺雅子先生は、次のようにコメントしている。
「てんかん患者にとって、薬の飲み忘れは重大な発作につながります。毎日欠かさず服薬する負担は意外に大きく、家族や友人 など身近な人からの確認や励ましは服薬の大きな動機付けになると考えられます。また、SOS 機能は 発作が起こった場合の危険回避にもつながるので、一般の方にも広く本アプリが普及することを期待しています」
エーザイは、現在てんかん領域において、抗てんかん剤「フィコンパ」「イノベロン」、抗けいれん剤「ホストイン」を発売。
さらに「EMILY」やてんかん情報サイト「epi サポ」を通じた情報発信を積極的に行っており、今後もてんかんを持つ人とその家族の多様なニーズに応え、てんかんとともに暮らせるコミュニティーづくりを目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)

エーザイ株式会社プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201666pdf.pdf