X染色体遺伝性低リン血症、すなわちXLH
協和発酵キリン株式会社は、4月6日、小児のX染色体遺伝性低リン血症(XLH)を対象とする「burosumab」第2相臨床試験に関するプレスリリースを発表した。
このリリースは、米国ウルトラジェニクス社および同社欧州子会社である協和キリンインターナショナル社が発表した同試験の結果に関するもの。
ビタミンDの産生を腸管にて増加
「burosumab」は、線維芽細胞増殖因子23(FGF23)に対する完全ヒトモノクローナル抗体。
FGF23は、尿中リン排泄を増加させることで、血清リン濃度を低下させる液性因子。また、腎臓において活性型ビタミンD濃度を低下させる作用も持つ。
「burosumab」は、XLHおよび腫瘍性骨軟化症(TIO)患者のFGF23の過剰な作用を阻害し、腎臓におけるリンの再吸収を増加。リンとカルシウムの吸収を促進するビタミンDの産生を、腸管にて増加させる。
治療効果が64週間を通して維持
今回発表されたのは、5歳から12歳の小児XLHを対象とした「burosumab」第2相臨床試験の結果。血清リン濃度とくる病所見、成長速度やその他の運動機能に関して、「burosumab」は良好を示し、治療効果が64週間の治療期間を通して維持されたという。
「burosumab」は、協和発酵キリンにより発見され、現在は同社およびウルトラジェニクス社による開発が行われている。
(画像は協和発酵キリンの公式ホームページより)

小児のX染色体遺伝性低リン血症を対象としたburosumabの第2相臨床試験結果に関するお知らせ - 協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/