心不全に係わる新しいメカニズム
千葉大学は、4月5日、同学大学院医学研究院・真鍋一郎教授らの研究グループが、心不全に係わる新しいメカニズムを解明したと発表した。
この研究は、千葉大学と自治医科大学、東京大学、九州大学、科学技術振興機構(JST)の研究グループが共同で実施したもの。4月10日には、英国学術誌「Nature Medicine」オンライン版にて論文が発表されている。
新しい臓器ネットワークを発見
腎臓機能の低下は、心臓病の増加や悪化を招く。心臓病もまた、腎臓病を悪化させる。このように心臓病と腎臓病は、様々なメカニズムで互いに関連し合っていると考えられている。
同研究グループは今回、心臓と脳、そして腎臓をつなぐ新しい臓器ネットワークを発見。この臓器ネットワークは心臓をストレスから守る重要なメカニズムであり、うまく作動しないようにしたマウスは心不全を発症したという。
発症の鍵となるタンパク質も発見
同研究グループはまた、心不全発症の鍵となるタンパク質「アンフィレグリン」も発見した。心不全を発症したマウスに対してこの「アンフィレグリン」を投与し、症状の改善に成功したという。
今回発見された臓器ネットワークやタンパク質は、心不全や慢性腎臓病の新治療法開発へ結びつくことが期待できるものであると、同研究グループはしている。
(画像はプレスリリースより)

心不全の新しいメカニズムを解明~新しい治療法の開発に期待~ - 千葉大学
http://www.chiba-u.ac.jp/