独ベーリンガーと米イーライリリーが開始
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社は、4月3日、慢性心不全を対象とした「エンパグリフロジン」の初のアウトカム試験を開始したと発表した。
この発表は、独ベーリンガーインゲルハイムと米イーライリリー・アンド・カンパニーが3月17日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。
入院の主な原因の一つ、心不全
心不全は、心臓が体中に十分な血液を送り出すことができない状態を指す。米国と欧州においては入院の主な原因の一つとなっており、一般に高い罹患率と死亡率を伴う。心不全と診断された患者は、約50%が5年以内に死亡しているという。
「エンパグリフロジン」は、心血管死のリスク減少に関するデータが複数の国の添付文書に記載された、初めての2型糖尿病治療薬。選択性の高いナトリウム依存性グルコース共輸送担体阻害薬であり、EMPA-REG OUTCOME試験ではプラセボと比較して心血管死のリスクを38%減少させたことが示されている。
慢性心不全患者に対する治療効果について評価
独ベーリンガーと米イーライリリーが今回開始したのは、「エンパグリフロジン」の慢性心不全患者に対する治療効果について評価を行う、EMPEROR HFプログラム。同プログラムは、2つの第3相アウトカム試験で構成されており、主要評価項目は両試験とも心血管死および心不全による入院となっている。
なお同プログラムでは、2型糖尿病を合併する慢性心不全患者だけでなく、2型糖尿病を合併していない慢性心不全患者も登録する予定だという。
(画像はベーリンガーインゲルハイム ジャパンの公式ホームページより)

慢性心不全を対象としたエンパグリフロジンの初のアウトカム試験を開始 - ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社
https://www.boehringer-ingelheim.jp/