単剤群よりも顕著ながん増殖抑制作用を示す
エーザイ株式会社は、4月5日、抗がん剤「レンバチニブ」と抗PD-1抗体の併用におけるがん免疫応答に関わる作用機序解析データを、第108回米国がん研究会議にて発表したことを明らかにした。
発表されたデータによると、併用投与群は単剤群と比較して、顕著ながん増殖抑制作用を示したという。
エーザイが創出した「レンバチニブ」
「レンバチニブ」は、エーザイが創出した新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤。腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対して、選択的阻害活性を持つ。現在、甲状腺がんに係る適応で米国・日本・欧州など50カ国以上で承認を取得している。
今回AACRにおいて発表されたのは、マウス由来の肝がん・メラノーマ・大腸がん細胞株を移植したマウス同種移植モデルに対して、「レンバチニブ」と抗マウスPD-1抗体を併用投与する研究における成果。良剤の併用投与群は、「レンバチニブ」単剤群および抗マウスPD-1抗体単剤群と比べ、顕著ながん増殖抑制作用が観察されたとしている。
退縮効果のある個体数の増加も認められた
同データによると、併用投与は単剤投与と比較して、腫瘍の完全な退縮効果のある個体数の増加も認められたという。さらに、肝臓がんモデルにおいて完全な腫瘍退縮効果が認められたマウスへ同じがん細胞を再移植しても、生体内でのがんの増殖は認められなかったとしている。
エーザイは今後も、「レンバチニブ」のさらなるエビデンスの創出に注力し、患者と医療従事者に一層貢献するとしている。
(画像は写真素材 足成より)

「レンバチニブ」と抗PD-1抗体の併用におけるがん免疫応答に関わるデータを第108回米国がん研究会議で発表 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201715.html